美容ブログや商品紹介記事を作成する際、「この表現で大丈夫かな?」と不安に感じたことはありませんか?
美容や健康に関する情報を発信する場合、表現の自由には限界があり、特に薬機法(医薬品医療機器等法)に違反しないよう注意が必要です。
エステ・整体・サプリメント・栄養食品などなど、薬機法に関わる発信は世の中に多く存在します。
今回は、薬機法における注意点と、web発信において守るべきポイントについてお話しします。
薬機法とは?
薬機法とは、医薬品や化粧品、医療機器などの製造や販売、広告について定めた法律です。
この法律では、広告で虚偽や誇大な表現をすることを禁止しており、特に次のような商品に関する発信で注意が求められます。
- 医薬品(治療や予防を目的としたもの)
- 化粧品(肌や髪を保護する目的のもの)
- 健康食品(栄養補助や健康維持のためのもの)
違反すると、行政指導や罰則の対象となるだけでなく、ブログ運営者や商品販売者の信用にも影響を与える可能性があります。
web発信と出版物、チェック体制の違いとは?
新聞や雑誌、書籍などの出版物では、発行前に専門家や編集部が内容を厳重にチェックするため、違法性や誤解を招く表現が含まれにくい仕組みがあります。
しかし、web発信ではそのようなチェック体制が基本的に存在しません。
だからこそ、発信者一人一人が発信する情報に責任を持ち、法律やルールを守った正確な情報を提供する必要があります。
自由に情報を発信できるwebの特性は非常に魅力的ですが、発信者が責任を怠ると、誤った情報が広がってしまう危険性もあります。
自分の発信が社会的な影響を与える可能性を意識しながら、ルールを遵守した発信を心がけましょう。
web発信で注意すべき薬機法のポイント
1. 「治る」「改善する」などの表現に注意
医薬品でない商品(例:化粧品や健康食品)を紹介する際に、「この化粧水を使えばシミが治る」などの表現は薬機法違反となる可能性があります。
医薬品的な効能効果を暗示する言葉は、法律上許可されていません。
NG例
「このクリームでシミが消えます」
「飲むだけで高血圧が改善!」
OK例
「肌に潤いを与え、明るい印象に」
「日常の健康維持に役立つ成分を配合」
2. 根拠のない誇大広告を避ける
「業界No.1」「絶対効果がある」など、根拠を示せない誇大表現も薬機法違反になる可能性があります。発信する情報には、具体的なエビデンスや調査結果を添えることが重要です。
NG例
「これさえあれば絶対に肌トラブルなし!」
「驚異の減量効果を実感!」
OK例
「美容成分○○を配合し、使用者の90%が満足と回答(自社調べ)」
「1週間で肌がしっとりと感じたという声も多数」
3. ユーザーの声を使う際の注意点
商品レビューや体験談を引用する際にも注意が必要です。
「使用者の感想」として発信した内容が、薬機法に違反する表現を含む場合、ブログ運営者にも責任が問われる可能性があります。
NG例
「この商品を使って、10日でシミが完全に消えました!」(ユーザーの声でもアウト)
「このサプリのおかげで風邪をひかなくなった!」
OK例
「使用者から『肌がもちもちになった』との声が寄せられています。」
「利用者の満足度が高い健康食品です。」
4. 画像や動画にも注意を払う
薬機法は文章だけでなく、画像や動画の内容にも適用されます。
「ビフォーアフター」の写真や、あたかも劇的な効果を示すような画像・映像を使用すると違反となる可能性が高いです。
NG例
シミが消える前後の写真を掲載
使用後の身体の変化を誇張したイラストや動画
補足:施術の場合はどうなる?
薬機法は「物」を対象としたものであり、施術等の「行為」は対象にしていません。
けれども、施術行為に関しても同様に、「治る」「改善する」などの医療行為を思わせる表現をすることは、医師法もしくは医療法違反になりますので、避けるようにしましょう。
薬機法を守ることのメリット
薬機法を守ることは単に法律違反を避けるためだけでなく、以下のようなメリットがあります。
信頼性の向上
誇張や虚偽のない発信は、ユーザーからの信頼を得る重要なポイントになります。
長期的なビジネスの安定
一時的な集客効果よりも、法律を守った誠実な運営が、長期的な成功につながります。
専門家に確認する重要性
web発信において薬機法を守るのは重要ですが、法律の解釈が難しい場合もあります。
web発信で薬機法を考慮した文章作成については特定の資格がなくてもできるものとされています。
けれども、自己判断で書いた文章が違反になるリスクを避けるためにも、不安な場合は専門家に確認することをお勧めします。
まとめ:表現の自由と法律のバランスを取ろう
美容ブログや商品紹介を発信する際、表現の自由と法律のバランスを取ることが求められます。
web発信は出版物のように事前チェックを受ける仕組みがないため、発信者自身が情報の正確性や法令遵守に責任を持つ必要があります。
薬機法を守った正確な情報発信は、読者からの信頼を得るだけでなく、長期的なビジネスの成功にもつながります。
今回は薬機法をテーマに取り上げ、法律を遵守する重要性について繰り返しお伝えしました。
しかし、法律を気にするあまり、発信すること自体を過度に恐れてしまうのは、せっかくの「発信の時代」において大きな機会損失となりかねません。
ルールを守りつつ、効果的な発信を心がけていきましょう。
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正しい情報発信で、あなたのブログやビジネスの信頼性を高めていきましょう。