Canvaで作ったロゴは使っても大丈夫?:商標の基本ルールと注意点

webの豆知識

ひと昔前は、デザイン=Photoshop・llustrator というのが当たり前でした。
Adobeツールは今でもプロフェッショナルなデザイン・クリエイティブにおいては依然として欠かせない存在であり、初心者向けツールとは一線を画した高度な機能を持っています。

けれども近年では、Canvaのような初心者でもデザインが簡単にできるツールを使って、自分でロゴを作る人が増えています。
「自分でオリジナルのロゴを作ってみた!」という方も多いのではないでしょうか。

しかし、自作のロゴが他人の権利を侵害していないか気になる方も少なくないはずです。
ここでは、商標についての基本ルールや注意すべきポイントをわかりやすくお伝えします。


1. 商標とは?

商標とは、商品やサービスを他と区別するための名前やロゴ、マーク、シンボルなどのことを指します。
例えば、有名な企業ロゴやブランド名などが商標にあたります。

  • 登録された商標
    登録商標は、特定の商品やサービスに対して独占的に使用できる権利があります。例えば、赤い背景に白文字で書かれた「Coca-Cola」など。
  • 未登録でも保護される場合
    登録されていなくても、一定期間使用されているロゴや名称には、不正使用を防ぐ法律が適用されることがあります。

2. 「自作のロゴ」が問題になるケース

自分で作ったロゴが他人の商標権を侵害していないか気になる場合、以下のポイントを確認しましょう。

① 既存の商標に似ていないか?

  • 形や図案の類似性
    色や形が他の商標と似ている場合、混同を引き起こす可能性があります。
  • 名前の読み方や意味が似ていないか?
    同じ業界で似た読み方や意味を持つロゴはトラブルになる場合があります。

② 特定の業界や商標範囲にかぶらないか?

商標は業種ごとに登録されるため、まったく異なる業界で使う場合は問題になりにくいことがあります。

  • 例: 「〇〇カフェ」というロゴが飲食業では登録されているが、同じ名前を使って雑貨店を運営する場合、問題にならない場合も。

③ 無料素材やテンプレートを使っていないか?

Canvaなどで提供される素材をそのまま使った場合、他の人も同じデザインを利用している可能性があります。
ロゴがオリジナルであることが重要です。


3. 商標を侵害しないためのチェック方法

自分のロゴが安全かどうかを確認するための簡単な方法を紹介します。

① 商標検索ツールを使う

「J-PlatPat」などの商標検索サービスを使えば、登録されている商標を無料で確認できます。

② インターネット検索を活用する

自分のロゴに似たデザインや名称が既に存在しないか、Googleなどで画像検索をしてみましょう。

③ 第三者に意見をもらう

弁理士などの専門家に相談することもできますが、まずは知人やネット上での意見を参考にすると良いです。


4. 商標の基本ルール

ロゴを作成する際に知っておくべき商標に関する基本的なルールをまとめました。

  • 商標の独占性
    商標を登録すると、同じ業種で他の人が同じマークやロゴを使うことを禁止できます。
  • 未登録でも問題になる場合
    登録していなくても、広く認知されているロゴや名前を使用すると「不正競争防止法」に触れることがあります。
  • 業界ごとに異なるルール
    同じ名前やロゴでも、異なる業界であれば使用できるケースがあります。
    (ただし例外もあります。トラブルを回避するためにも避けた方が無難です。)
不正競争防止法 (METI/経済産業省)
営業秘密侵害や周知なマークの不正使用、原産地の偽装表示、形態コピー商品の販売等の「不正競争」を規制するとともに、国際約束に基づく禁止行為を定め、国民経済の健全な発展に寄与することを目的としています。

5. まとめ

商標登録を考えていない場合でも、自分で作ったロゴが安全かどうかを確認することは大切です。
他人の権利を侵害してしまうと、最悪の場合、使用停止や賠償請求につながることがあります。

ポイント

  1. 商標検索ツールやインターネット検索で確認する。
  2. 無料素材やテンプレートの使い方に注意する。
  3. 他社ロゴと似たデザインや名前は避ける。

安心して自作ロゴを使うためには、少しの工夫と事前確認が大事です!

今は発信の時代です。
誰でもネットを使って発信ができるからこそ、ルールをきっちり守ることが重要視されています。
web関係のルールはこちらでも発信していきますので、気になるという方はぜひチェックしてみてください!

おまけ:商標権と著作権の違いとは

商標権と著作権は、いずれも「知的財産権」に分類される権利です。
これらはロゴマークやキャラクターなどを対象とし、他者による無断使用を防ぐために設けられています。
商標権は、特許庁に商標登録出願を行い、登録が認められた場合に付与される権利です。
この登録手続きには費用がかかります。
一方、著作権は著作物が完成した時点で自動的に著作者に発生する権利であり、特に登録手続きは必要ありません。

詳しい内容については、専門家にご相談ください。

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